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健都のエリアマネジメント組織設立、健都共創推進機構について


Ⅰ はじめに

 

 これまでの議会において、健都のエリアマネジメントにおいて各種団体を繋ぎ、統括する組織必要であると提言してきた。

 

 そして、今年3月に健都において「一般社団法人健都共創推進機構」が設立された。この当該機構が健都のエリアマネジメント組織としての役割が与えられ、具体的な事業の取組みに携わることとなった。

 

 当該機構の意義や役割について私の論文も参考にどのようなものかまとめた。

 

 

 


Ⅱ 一般社団法人 健都共創推進機構の概要

 

 健都エリアマネジメント組織である一般社団法人 健都共創推進機構について以下で説明します。

 

 

1.設立目的 

 これまで摂津・吹田の両市で取り組んできた健都ヘルスサポーター制度による「健康のまちづくりや新たな技術・製品の社会実装を支援する機能」、大阪府が取り組んできた「産学連携コーディネート機能」、国立循環器病研究センターが取り組んできたイノベーション加速プラットフォームなど「共創の場の形成を支援する機能」、これら3つの機能を集約し一体的に運用を図ること、また他のライフサイエンス産業拠点との連携を強化し、研究成果の社会実装をさらに推進することを目的としてが、令和5年3月に設立された。(左写真参考)

 

  (写真引用:健都共創推進機構ホームページ

2.機構の運営資金

①摂津・吹田の両市からの「健都ヘルスサポーター制度」等の運営に係る委託経費

国立循環器病研究センターからの資金(こちらが主・所在地も国循内)

 

3.事業活動の現状

①健都ヘルスサポーター制度の運営

 サポーターへの情報発信や企画業務、実証事業の相談窓口として企業との調整も行う。

②産学連携のコーディネート

 企業・大学等からの視察や連携相談に関する業務を行う。

③健都ポータルサイトの運営

 これまで大阪府と摂津・吹田の両市が別々に管理運営していた健都のポータルサイトを、一元管理が行えるよう新たなサイトに統合し、「一般向けの情報」と「企業・研究機関向けのツール」をわかりやすく整理。

 

4.期待される効果

①健都内外に向けた情報発信力向上

②産学官民の共創推進

 

5.健都の他会議体との関係

①「健都参画会議」への参画

 健都エリア全体としての戦略やプロモーションについての共有・調整を行う会議体。

②「健都クラスター推進協議会」への参画

 クラスター推進やイノベーションパークの企業誘致について協議を行う会議体。

 

 その他、詳細は健都共創推進機構ホームページ」を参照下さい。

 

 

 


Ⅲ 論文での比較

 

 私は議会において、複数の団体から構成される健都には適切なエリアマネジメントが求められ、それには組織体が必要であると提言してきました。

 理由としては、健都の複数団体がそれぞれ動くことは非効率的であり、健都の窓口となり、全体をコーディネーターする役割があれば、より効果的・効率的に健都の意義を発揮することが可能と考えました。

 

 そして、関西学院大学のビジネススクールでの研究論文で、「北大阪健康医療都市(健都)におけるエリアマネジメント組織の研究」を作成し、健都のあるべきエリアマネジメント組織を検討しました。

 

 そして、実際の一般社団法人健都共創推進機構が論文の中で、どう位置づけられるか等、比較してみました。

ダウンロード
課題研究発表用 北大阪健康医療都市(健都)におけるエリアマネジメント組織の研究.
PDFファイル 2.4 MB
ダウンロード
課題研究論文 北大阪健康医療都市(健都)におけるエリアマネジメント組織の研究.p
PDFファイル 2.1 MB

 

 組織としては、私が提言した大規模なものではなく、実行部隊を作ったといえます。

 そのことについては、左図「神戸医療産業都市推進機構」の中にある「クラスター推進センター」と比較的類似しているといえます。

 このクラスター推進センターは、2018 年に、エリアマネジメント機能を強化するため設置され、多くのコーディネーターを雇用して機能強化し、 域内の企業と行政、病院機関同士の連携などをより組織的に行うよう取り組むものです。

 

 なぜ実行部隊を作ることに留まったのかについては、エリアマネジメントを主導する仕組みが既に確立されていたからといえます。国循、大阪府、吹田市、摂津市、国栄研が健都のまちづくりにおいて何年もかけて協議し進めており、エリアマネジメントを統括する新たな体制を作る必要が無く、求められるのが実行部隊であったというところと考えます。

 

 

 

 右表は「エリアマネジメント組織案の創出」で、行政とエリアマネジメント組織との役割について述べたものです。

 健都共創推進機構は、赤枠で囲った部分に該当するといえます。そして当該機構の現状での役割は、

①シティプロモーション機能

②クラスター推進機能

(企業だけでなく市民との連携含む。)

の大きく2つとなり、その他のエリアマネジメントはこれまで通り、行政や国循等の研究機関が担うこととなります。

 

 

 上記図は、「健都の現状と課題」(左図)を踏まえ、健都共創推進機構がこの健都のエリアマネジメントにどう参画しているのかを示した「健都での健都共創推進機構の参画状況」(右図)です。

 基本的には既存の会議体を残し、そこに健都共創推進機構を加えるという形をとっています。

 

 エリアマネジメントにおいて健都と企業等を結びつけ、かつ健都エリア全体の戦略シティプロモーションを方向づける会議体に参画しの意思決定に関与しつつ、その決定を実行するために具体的に動く組織として、当該機構が期待されるものと考えます。

 

 

 まだまだ述べることはいっぱいありますが、記載が大変ですのでここまでに留めておきます。詳細等は添付の論文資料をご参考下さい。

 

 

 さて、私はエリアマネジメント組織の構築に関して、論文の作成段階から関係する摂津市、吹田市、国循等の担当者を意見交換を行い、そして論文を作成し「エリアマネジメント組織とは如何に」というものを提示させて頂きました。その取り組みで、関係者間のエリアマネジメント組織の認識が統一され、健都共創推進機構の設立への円滑な協議に大きく貢献したものと考えます。

 

 

 


Ⅳ 議事録

 

令和5年第3回定例会一般質問

 ~本会議3日目・令和5年9月27日~ 議事録(抜粋)

 

 1 健都のエリアマネジメントについて

 

【質疑概要】

 これまでの議会において、健都のエリアマネジメントにおいて各種団体を繋ぎ、統括する組織が必要であると提言してきた。そして、今年3月に「一般社団法人健都共創推進機構」設立された。この当該機構が健都のエリアマネジメント組織としての役割が与えられ、具体的な事業の取組みに携わることとなった。当一般質問においては、当該機構の意義や役割について確認する質疑となった。

 

 詳細は以下の通りです。

 

 

○松本議員

1 健都のエリアマネジメントについて、これまで本会議、そして委員会の場において、幾度も多様な団体が存在する健都では、それらを繋ぐエリアマネジメント組織が必要不可欠だと提言してきました。

 今年3月に健都でエリアマネジメント組織が発足したとのことですが、その設立の経緯と意義・目的についてお聞かせ下さい。

(略※)

 

○福住議長

 保健福祉部長

 

○保健福祉部長

 「健都のエリアマネジメントを担う団体の設立経緯と意義、目的について」のご質問にお答えいたします。

 「健都」につきましては、新事業の創出や新たなライフスタイルの創造で国際級の複合医療産業拠点となるよう、関係機関と共に「健康・医療のクラスター形成やまちづくり」に取り組んでおります。

 ご質問の団体でございますが、これまで摂津・吹田の両市で取り組んできた健都ヘルスサポーター制度による「健康のまちづくりや新たな技術・製品の社会実装を支援する機能」、大阪府が取り組んできた「産学連携コーディネート機能」、国立循環器病研究センターが取り組んできたイノベーション加速プラットフォームなど「共創の場の形成を支援する機能」、これら3つの機能を集約し一体的に運用を図ること、また他のライフサイエンス産業拠点との連携を強化し、研究成果の社会実装をさらに推進することを目的として「一般社団法人健都共創推進機構」が令和5年3月に設立されております。

 設立にあたりましては、機能集約後の運用や、法人化後における健都の関係機関との関わりについて、国立循環器病研究センターや大阪府、吹田市とも協議を重ねてきており、実質的には今年度から法人としての事業を開始しております。

(略※)

 

○松本議員

 まず健都エリアマネジメントについて、設立意義等について理解しました。まずもって本市も含め健都関連団体が協力しつつ機構の設立を実現されたことを高く評価致します。

 さて、一般的にエリアマネジメント組織の課題としては予算確保が挙げられます。それはどうされたのか。また現状の活動等はどうしているのか合わせてお聞かせ下さい。

 

○福住議長

 保健福祉部長

 

○保健福祉部長

 お答え致します。「一般社団法人健都共創推進機構」の運営資金につきましては、摂津・吹田の両市からの「健都ヘルスサポーター制度」等の運営に係る委託経費と、国立循環器病研究センターからの資金で運営されております。

 事業活動の現状としましては、健都ヘルスサポーター制度の運営として、サポーターへの情報発信や企画業務、実証事業の相談窓口として企業との調整も行うほか、産学連携のコーディネートとして企業・大学等からの視察や連携相談に関する業務を行っております。

 また、これまで大阪府と摂津・吹田の両市が別々に管理運営していた健都のポータルサイトを、一元管理が行えるよう新たなサイトに統合し、「一般向けの情報」と「企業・研究機関向けのツール」をわかりやすく整理するなど、健都内外に向けた情報発信力向上と、産学官民の共創推進につながる成果も上げていると考えております。

 

○福住議長

 松本議員。

 

○松本議員

 運営資金や活動状況については理解しました。今後の伸びしろに期待を感じるものです。

 エリアマネジメント組織については他の事例も踏まえ、その役割としては公共整備、戦略策定及び推進、クラスターの推進機能、シティプロモーション機能の4つが大きく挙げられます。そこで同機構が、それらの役割にどう関わるのかお聞かせ下さい。

 

○福住議長

 保健福祉部長

 

○保健福祉部長

 お答え致します。健都エリア全体としての戦略やプロモーションについての共有・調整を行う「健都参画会議」や、クラスター推進やイノベーションパークの企業誘致について協議を行う「健都クラスター推進協議会」に、同機構が参画することについて関係機関からの承認が得られたところでございます。

 今後、より一層、健都における産学官民連携の取り組みにおいて重要な役割を果たすことのできる体制が整ったものと考えております。

 

○福住議長

 松本議員。

 

○松本議員

 健都のエリアマネジメントの従来の会議体に参加し、かつ実行する重要なプレイヤーが誕生したと理解しました。

 健都はニプロやエア・ウォーターの参入など着々と関連団体が増えつつあり、さらなる発展が期待され、同時にエリアマネジメントの重要性は更に高まると思います。健都の更なる発展は市民にとって健康のまちづくりの充実に繋がるものと期待します。引き続き取り組まれるよう要望致します。

 (以上)

 

(音声データ等より作成)

重要と思われる部分には強調を入れています。

※当該質問に関係のない他の質問項目の部分は省略しています。

 

 

 


Ⅴ まとめ

 

 健都はニプロやエア・ウォーターの参入など着々と関連団体が増えつつあり、さらなる発展が期待され、同時にエリアマネジメントの重要性は更に高まっています。

 

 一般社団法人健都共創推進機構が設立されたことは大変意義あるものです。

 

 今後の健都の更なる発展は、市民にとって望ましい健康のまちづくりの充実に繋がるものと期待します。

 

 引き続き、議会からも提言してまいります。

 

 

 


Ⅵ 関連リンク