Ⅰ はじめに

本市では、各種乳幼児一般健康診査等について、市職員だけではなく医師会、歯科医師会、看護師会等の医療関係機関に委託や個別の協力依頼を行って運営しています。
その一役を担う委託保健師の方々が2024年6月に報償金(委託業務の報酬)等の処遇改善の要望書を提出されました。
市は2025年4月の予算等で、それら処遇や報償金の改善を図りました。
Ⅱ 経 緯

2024年6月、市の母子健康診査事業等の委託保健師方から5名が代表として市役所を来訪され、担当部署に要望書を提出されました。
委託保健師の方々からは物価高の状況にもかかわらず、長年、報酬の水準が制約されていることを踏まえた報酬の見直しや委託に関する要領等の改善の要望が行われました。
私はその場を設えるとともに、議会でも取り上げて改善へと後押しすることをお約束しました。
市も前向きに検討すると回答しました。

① 2024年11月19日の決算での質疑で報償金について取り上げました。
市は、近年の物価高騰の中で、社会の至る所で賃金の見直し等がされている事も認識しており、できる限り見直すと答弁しました。(詳細は議会議事録参照)
② 2024年12月20日の一般質問で「委託保健師等の処遇改善について」という項目で質疑しました。
市は、「乳幼児健康診査については、他職種の皆様にご尽力をいただいておりますので、様々な職種の現行の謝礼等について、他自治体の状況等も確認しつつ、必要に応じて是正に向けた検討を進めて参りたいと考えております。」と答弁しました。
Ⅲ 改 善

2025年第一回定例会で、市は乳幼児健診時における健診スタッフへの報償金について、保健師であれば、これまで1回当たり5,800円であったところを、6,720円に増額しました。他の職種方々についても増額を図ったとのことです。
また報償金以外の待遇等の改善についても市は取組み対応しました。
2025年3月6日の予算に関わる委員会の質疑で、市は増額について下記の通り答弁しています。
「次に、12番目の母子健康診査事業の報償金についてでございます。かねてより、松本委員には御意見を頂戴しておりましたが、乳幼児健診時における健診スタッフへの報償金につきまして、北摂各市等の同事業の状況であったり、本市の同事業の専門職の会計年度任用職員の報酬等を参考に、見直しを行いました。そして、このたび、それぞれの報償金で少なくなっている職種についての増額分を、計上しております。要望のあった保健師で申しますと、これまで1回当たり5,800円であったところを、6,720円に増額をさせていただいております。以上でございます。」
私はこの答弁に対して以下を述べました。
「母子健康診査事業の報償金の件です。現在、健診をやっていただいてる方は、本当に摂津市にとって、なくてはならない方だと、それに応じたしっかりとした評価を摂津市として、今回、予算に反映したというところで理解いたしました。その点は評価したいと思います。」
Ⅳ 補 足
今回の要望がスムーズにできたのは、課題についてそれぞれが認識を共有し、解決すべきという方向性が一致した結果でした。
委託保健師方々が声を上げ、市はその改善の必要性を理解し、市としても委託保健師方々の積極的な協力もの健診が行われていることを踏まえ、両者にとって望ましい環境構築のために工夫し改善に取り組みました。勿論、健診に係る看護師等の他の委託方々も考慮されました。
その結果、スムーズに委託保健師方々や健診に係る方々全体の処遇改善に繋がりました。良かったです。