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健都の発展とエリアマネジメントの現状2021.12

Ⅰ 概 要

 健都は、とかしきなおみ前衆議院議員が構想し、国循や健栄研の誘致に尽力されたもので、着々とハード・ソフトの整備が進められています。

 本市にとっては市民の健康寿命の延伸産業の活性化全国発信でのPRの3つの大きな目標があり、本市発展に大きく貢献するものと期待されています。

 この健都の適切な発展を摂津市議会からも促し、市民にとって、そして国にとって素晴らしいものを実現する。その議論を2021年12月議会の一般質問で行いました。

 その焦点は健都でのエリアマネジメントイノベーションパークに関わる内容です。

 

 


Ⅱ 健都の現状

 健都のまちづくりは、平成28年3月の明和池公園の供用を皮切りに、医療拠点である国立循環器病研究センター、吹田市民病院が開院し、住居は、健都レジデンスという大規模マンションや、「健康・医療・介護・多世代交流」をテーマとした高齢者向けウェルネス住宅が建設されました。

 

 その他、健都レールサイド公園、健都ライブラリー、ドナルド・マクドナルド・ハウス大阪健都、商業施設などが整備されています。

 

 今後は、健都イノベーションパーク内への健康・医療関連企業の進出と、令和4年4月に開始予定のアライアンス棟への国立健康・栄養研究所の移転の取り組みが進められているところです。

 

 


Ⅲ エリアマネジメントについて

 私はこれまでの議会で健都の発展にはエリアマネジメント組織が必要であると提言しています。

 右図は、関学ビジネススクールでの研究論文(2021.1)の提示した健都エリアマネジメント組織案です。

 産官学民の連携がこの健都で実現することによって、健都の価値が著しく向上する。それを実現するために議会で訴え、そして本市担当者だけでなく吹田市担当者にも研究論文を提供するなど働きかけてきました。

 

 市は、令和2年11月から令和3年10月末まで、吹田市と共同で、第1期の産学官民連携プラットフォーム構築支援業務を実施し、仕組みの検討や産学をつなぐフォーラム、研究会の開催など試行的取り組みを行いました。

 

 さらに市は、令和3年11月から令和5年3月までは第2期とし、令和4年4月の国立健康・栄養研究所の移転も視野に、健都における産学官民連携体制の確立を目指して、新たな製品・サービスを目指すための仕組みや、会員登録制の市民サポーター制度の構築、運用を行う予定としています。

 

(下記はビジネススクールでの研究論文と発表用のPDFです。)

ダウンロード
課題研究論文 北大阪健康医療都市(健都)におけるエリアマネジメント組織の研究.p
PDFファイル 2.1 MB
ダウンロード
課題研究発表用 北大阪健康医療都市(健都)におけるエリアマネジメント組織の研究.
PDFファイル 2.4 MB

Ⅳ イノベーションパーク

 健都イノベーションパークは、産学官民が連携する医療イノベーション拠点となります。

 その10区画約4ヘクタールのうち、これまで3区画約1.6ヘクタールにおいてニプロ株式会社の進出が決定し、令和4年4月着工、令和6年4月に竣工予定です。1区画約0.4ヘクタールでは、国立健康・栄養研究所の入居施設となるアライアンス棟の整備が進められ、令和4年度中の操業開始予定です。

 また、令和3年1月に、1区画約0.36ヘクタールの土地売却に係る優先交渉権者として、エア・ウォーター株式会社が決定しています。

 

 残区画については、吹田市と本市で国立循環器病研究センターや国立健康・栄養研究所の立地を生かした健康・医療クラスターに相応しい企業等の誘致につなげられるよう、関係機関と協議・調整を行っているところです。

 

 私は、イノベーションパークにはより多くの企業が入り活性化につながるレンタルラボなどのインキュベーション施設の誘致が望ましいと提言して参りました。イノベーションパークにより多くの企業・研究施設が入ることによって、連携、共同などでのイノベーションを促進するという考えのもとです。

 

 今、このイノベーションパークに吹田市と摂津市での中学校給食センターの共同実施の案が上がっています。ただ、イノベーションパークでは国循等の同意が建設に必要であり、単なる給食センターでは同意は得られないでしょう。

 そのため実現には、イノベーションパークの意義を満たすよう、例えばインキュベーション施設を複合化し、その1Fにセンターを置くなどの工夫を市に求めました。

 給食センター構想そのものは否定しませんが、イノベーションパークの意義を果たせるようにしなければなりません。健都の医療イノベーションの拠点を損なわせることのないよう、よりよい形で進めていけるよう議会から提言して参ります。

 

 


Ⅴ 議事録

 上記内容については2021年12月議会の一般質問で取り上げました。

 以下をご参照ください。

 

令和3年第4回定例会一般質問 ~本会議2日目 令和3年12月15日~

議事録(抜粋)

 

4 健都発展の取り組みについて

(1)エリアマネジメント等について

 ○松本議員

 健都発展の取り組みでの、エリアマネジメント等について、健都は、本市にとって市民の健康寿命の延伸産業の活性化全国発信でのPRの3つの大きな目標があり、本市発展に大きく貢献するものと期待されています。

 改めて健都まちづくりの進捗状況についてお聞かせください。

(略※)

 

○南野議長

 保健福祉部理事

 

○平井保健福祉部理事

 健都まちづくりの進捗状況についてのご質問にお答えいたします。

 健都のまちづくりにつきましては、平成28年3月の明和池公園の供用をはじめに、医療拠点といたしましては、国立循環器病研究センター、吹田市民病院が開院され、住居といたしましては、大規模マンションや、「健康・医療・介護・多世代交流」をテーマとした高齢者向けウェルネス住宅が建設されました。その他、健都レールサイド公園、健都ライブラリー、ドナルド・マクドナルド・ハウス大阪健都、商業施設などが整備されて参りました。

 今後につきましては、健都イノベーションパーク内への健康・医療関連企業の進出と、令和4年4月に開始予定のアライアンス棟への国立健康・栄養研究所の移転の取り組みが進められているところでございます。

 このように、健都におけるハード面の整備が進んで参りましたことから、国立循環器病研究センターと国立健康栄養研究所の両研究機関を中心に、健康医療関連企業や、マンション等の地域住民、公園等の実証フィールドになりうる施設を効果的に結ぶ仕組み作りといった、健都の特徴を生かすソフト面の整備を進めていくことが重要であると考えております。

(略※)

 

○松本議員

 エリアマネジメント等について、健都まちづくりは着々と進めていると理解しました。

 私はこれまでの議会で健都の発展にはエリアマネジメント組織が必要であると提言しています。

 エリアマネジメントに関しては議論が進んでいると認識していますが、その取組みについてお聞かせ下さい。

 

○南野議長

 保健福祉部理事

 

○平井保健福祉部理事

 エリアマネジメントのご質問にお答えします。

 健都におきましては、産学官民の連携により、市民の健康づくりに役立つ製品やサービスを生み出すとともに、市民の行動変容を促す仕組みであるプラットフォームの構築を目指しまして、令和2年11月から令和3年10月末まで、吹田市と共同で、第1期の産学官民連携プラットフォーム構築支援業務を実施し、仕組みの検討や産学をつなぐフォーラム、研究会の開催など試行的取り組みを行い、機運を高めて参りました。

 さらに、令和3年11月から令和5年3月までは第2期とし、令和4年4月の国立健康・栄養研究所の移転も視野に入れ、健都における産学官民連携体制の確立を目指して、新たな製品・サービスを目指すための仕組みや、会員登録制の市民サポーター制度の構築、運用を行ってまいる予定でございます。

 

○南野議長

 松本議員。

 

○松本議員

 エリアマネジメントの進捗、その内容は理解しました。

 そのエリアマネジメントは健都発展の鍵となるもので、力を入れ引き続き進められるよう要望致します。

 そして国立健康・栄養研究所がいよいよ来年移転予定です。市は同研究所とどう連携して本市や健都の発展に取り組まれるのか、移転支援も含めお考えをお聞かせください。

 

○南野議長

 保健福祉部理事

 

○平井保健福祉部理事

 国立健康・栄養研究所との連携についてのご質問にお答えします。

 国立健康・栄養研究所は、国民の健康の保持及び増進、栄養、食生活に関する調査・研究を行う機関であり、民間企業との共同研究などが期待でき、本市が掲げる「健康と医療」をキーワードとした先端的な研究開発によるイノベーションの創出に寄与するものと考えております。

 また、同研究所では、これまで本市および大阪府と連携し、フレイル予防に関する取り組みをはじめ、他の自治体とも食事や運動に関する取り組みが実施されているところでございます。

 本市といたしましても、今後、健都の地で、こうした取り組みをさらに発展させ、産学官民連携プラットフォーム等を通じ、市民をはじめ、国民の健康寿命の延伸につながる取り組みを連携して実施して参りたいと考えております。

 また、移転に伴う費用等の支援策としましては、「国立健康・栄養研究所の北大阪健康医療都市への移転に伴い増加が見込まれる運営上の負担への対応に関する方針」に基づき、大阪府、吹田市、摂津市がそれぞれ約3億円相当を負担することとしております。本市につきましては、設備費用に関して約2億円の補助、人的支援として専門職の派遣を行う予定でございます。

 

○南野議長

 松本議員。

 

○松本議員

 国立健康・栄養研究所については理解しました。

 これが市民のために如何に活用・連携するか市の積極的アプローチが必要と考えております。支援策も含め、是非とも進められるよう要望致します。

 

 

 

(2)イノベーションパークについて

 

○松本議員

 イノベーションパークについてですが、アライアンス棟、そしてニプロが工事を進めていますが、まずはエリア一帯の現状についてお聞かせ下さい。

(略※)

 

○南野議長

 保健福祉部理事

 

○平井保健福祉部理事

 イノベーションパークについてのご質問にお答えいたします。

 健都イノベーションパーク10区画約4ヘクタールのうち、これまで3区画約1.6ヘクタールにおいてニプロ株式会社の進出が決定しており、令和4年4月着工、令和6年4月に竣工を、1区画約0.4ヘクタールでは、国立健康・栄養研究所の入居施設となるアライアンス棟の整備が進められており、令和4年度中の操業開始の予定をしております。

 また、令和3年1月に、1区画約0.36ヘクタールの土地売却に係る優先交渉権者として、エア・ウォーター株式会社が決定しており、産学官民が連携する医療イノベーション拠点の形成が図られつつあると認識しております。

 残区画につきましては、新型コロナウィルス感染症による市場への影響も考慮しながら、国立循環器病研究センターや国立健康・栄養研究所の立地を生かした健康・医療クラスターに相応しい企業等の誘致につなげられるよう、関係機関と協議・調整を行っているところでございます。

(略※)

 

○松本議員

 次にイノベーションパークについてですが、現状については理解しました。

 さて、このイノベーションパークにおいて吹田市との共同による給食センターの構想が上がっているとお聞きしています。12月1・2日での吹田市議会でも取り上げられましたが、本市としての見解をお聞かせください。

 

○南野議長

 教育総務部長

 

○小林教育総務部長

 吹田市の給食担当部署から中学校給食の共同実施についてのご相談をいただき、共同実施をするのであれば、立地的にイノベーションパークが良いのではないかという案もいただいております。

 しかしながら、イノベーションパークの土地の使用については様々な課題があることや、食数がかなり多くなってしまうことなど、ソフト面も含め実現が可能かどうか両市で検討しているところでございます。

 本市といたしましては、現在、複数ある給食センター案の1つとして検討をしているという段階でございます。

 

○南野議長

 松本議員。

 

○松本議員

 まだまだ検討段階であると理解しました。

 私はイノベーションパークにはより多くの企業が入り活性化につながるレンタルラボなどのインキュベーション施設の誘致が望ましいと提言して参りました。

 ここは企業集積の拠点とされ、給食センターのみでは建設に必要な関係機関の同意は得られないでしょう。

 実現には、イノベーションパークの意義を満たすよう、例えばインキュベーション施設を複合化し、その1Fにセンターを置くなどの工夫が必要です。

 そのうえで本市として給食施設の意義をそこで適切に反映できる。そこまで考えて、吹田市と検討を進めるよう要望致します。

 給食と健都とのソフト面の連携は令和2年第4回定例会でも提言しました。ハード面でも条件を整えられるなら、それはそれで良いものとなるでしょう。

 最後に、健都発展の取組みについて、総括的に市長にお考えをお聞かせ下さい。

 

○南野議長

 市長

 

○森山市長

 健都イノベーションパークについてのお尋ねでございます。

 ただいま関係部署からのご答弁した通りでございますけれども、ご案内のとおり健都イノベーションパークは、2つの国立研究機関がございますが、これら研究機関を中心に、関係する機関、住民、自治体等を有機的に結ぶといいますか、そしてイノベーションの名の通り、新しいアイディアや仕組み、情報などを取り入れまして、社会的に新たな価値を生み出し、有益な変化を起こす拠点となるものでございます。

 さきほど仰いましたように、全体のハード面の整備も最終局面に入っております。産学官民が揃う令和4年度、これは健都を育てていく最初の年になると考えております。

 本市の発展のみならず、今後は、「2025年大阪・関西万博」も視野に入れ、健康・医療に係る新たな製品やサービスの創出に挑戦し、ここ健都から、健康寿命の延伸をリードしていきたいと思っております。

 

○南野議長

 松本議員。

 

○松本議員

 ありがとうございました。

 是非とも世界の中心となる健康医療のまち健都を発展させ、合わせてJR千里丘駅西地区再開発と連携、明和池公園の活用、給食との連携なども含め、本市発展に最大限寄与させるよう強く要望致します。

 

(以上)

 (音声データ等より作成)

※当該質問に関係のない他の質問項目の部分は省略しています。

 

 この一般質問で、本市における健都の発展について市と認識を共有したものとなりました。

 

 


Ⅵ 最後に

 健都は世界の中心となる健康医療のまちとなり得る潜在力を有しています。それを成功させるかどうかは今の取り組みが重要となっています。

 産学官民を連携するためのエリアマネジメントを構築し、医療イノベーション拠点となるイノベーションパークをその意義に基づいて発展させ、まちづくりを行って参ります。

 さらに合わせて本市でのJR千里丘駅西地区再開発との連携、明和池公園の活用、給食との連携なども含め、本市発展に最大限寄与させるよう強く提言して参ります。

 

 


 

◎ 追記 12月1日

 10月下旬に令和3年度の決算認定に関わる質疑が議会でおこなわれました。議事録が市で作成されたので、その質疑の中で、健都関連について、抜粋して掲載しました。

 

令和3年度決算 ~民生常任委員会 令和4年10月25日~議事録(健都関連抜粋)

 

〇松本暁彦委員

 決算概要96ページ、保健福祉課、健都推進事業です。産官学連携プラットフォームの令和3年度の取り組みについてです。これまでの質疑で健都ヘルスサポーターなどの状況については理解をいたしました。健都ヘルスサポーターは、健都の発展に必要不可欠な要素であると考えます。一般市民への普及にも役立つと考えます。引き続き推進していただきますよう要望いたします。

 さて、産官学連携プラットフォームに関しては、そのほかにエリアマネジメント組織についても検討されているとお聞きしております。私、これまでの議会で健都の発展には、エリアマネジメント組織が必要であると提言をしております。産官学民の連携がこの健都で実現することによって、健都の価値が著しく向上すると考えております。これは昨年の12月議会の一般質問でも取り上げております。令和3年度のその取り組み状況についてお聞かせください。

 

〇浅尾保健福祉課長

 それでは、4番目のご質問に答弁をさせていただきます。エリアマネジメントのお問いでございました。健都では現在、会議体といたしまして北大阪健康医療都市連絡調整会議がございまして、国立循環器病研究センター、それから、医薬基盤・健康・栄養研究所、また、吹田市など健都の地権者間でそれぞれの取り組みについて報告、共有を行っているところでございます。健都への企業参入が進むとともに、地権者が今後ますますふえていくものと考えているところでございます。

 議題といたしまして、今年度には次年度から予定をされております摂津市、吹田市の両市で取り組む市民サポーター制度と大阪府が取り組む産学連携コーディネート機能、それから、国立循環器病研究センターが取り組む新たな技術や価値を産学と共に創る共創機能、これらを一体的に運用するために、関係者間で統合のための協議を行っていることについてもこの会議体で報告し、共有を行っているところでございます。

 

〇松本暁彦委員

 4点目、健都推進事業のエリアマネジメントの話です。今の答弁を聞くと、これから統合協議をということで理解いたしました。エリアマネジメント組織の取り組みは着実に進められているものと理解いたします。ここで、重要なのはエリアマネジメント組織が健都の発展にしっかりと取り組める体制になっているか、そして、摂津市がどういう位置づけになるかという2点であります。

 しっかりと活躍できるエリアマネジメント組織には特にシティプロモーションとクラスター推進機能が必要です。そこに戦略策定、そしてその推進機能もなおあればよいと思います。健都が単純に健都内だけで収まるのか、吹田市、そして本市の地域にまで影響を及ぼすことができるのかは、エリアマネジメント組織で本市の声をどこまで反映できるかによると考えております。当然、担当部署として、このことは十分に認識されていると思います。

 改めて本市の声が反映できるエリアマネジメント組織の構築にしっかりと寄与して、本市全体に健都の成果が反映できるよう取り組んでいただきたい。そのためには市の積極的アプローチも必要と考えます。ぜひともエリアマネジメント組織のよりよい構築にできるだけ協力して取り組んでいただきたいと思います。

 今、千里丘小学校において小学校と国立 循環器病研究センター、そして日本ストリートダンススタジオ協会とが連携した足はやチャレンジのプロジェクトが行われております。これは、テレビでも取り上げられ、保護者の方々にも高く評価をされているとお聞きをしており、まさに健都の成果の一つといえます。教育委員会所管ですけども、保健福祉課の観点としても、子どもたちの健康意識の向上、そして、子どもを通じての親世代の健康意識向上は望ましいと思います。

 ぜひ、保健福祉課としても後押しをされるよう、また国立健康・栄養研究所も今年度末には運営を開始される中で、こういったコラボする取り組みはふえてくると思います。健都をひっぱる部署として、よりよい形でリーダーシップを発揮されるよう、要望とさせていただきます。

 

(以上)

 

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令和3年度決算 民生常任委員会議事録2022.10.25
20221025minsei.pdf
PDFファイル 1.4 MB

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