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大阪が一帯一路の拠点にされかねない!?パートナーシップ港連携等から見る大阪行政と中国の関係


Ⅰ はじめに

 私は現在、そして将来の大阪の状況に危惧しています。

 

 なぜなら今、大阪において咲洲メガソーラー発電所への中国国営企業の上海電力の参入、大阪港湾局と中国の武漢新港とのパートナーシップ港連携など、中国の影響がどんどん大きくなっています。

 

 それは果たして適切なのでしょうか?

 

 安全保障の観点や中国の戦略等を踏まえて検証したいと思います。

 

 


Ⅱ 危惧される大阪の状況

1.大阪での中国の影響の増大

 大阪と中国の関係が深まっていったのは、橋下徹元大阪府知事の頃からです。

 2008年11月、北京市において橋下元知事が「大阪府は中国との関係を最重要視している。」という発言をした※1ように、それからの大阪行政は中国との関係を強め、インバウンド需要による中国観光客の増大、そして電力インフラへの上海電力の参入、実現には至りませんでしたが西成区の中華街構想※2,3、そして武漢新港とのパートナーシップ港連携など、大阪における中国の影響は日増しに増大しているのが現状です。

 

 

2.台湾有事も!?予測できない国際情勢

 中国は、尖閣諸島では毎日のように、我が国の主権侵害しています。また人権侵害のチベット・ウイグル問題、そして日本を遥かに上回る国防予算(2021年で約20兆3千億円※4)で軍備を増強しています。

 そして、2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻が開始されました。この事は、中国による台湾への武力行使懸念を高めました。実際に中国軍は台湾侵攻を想定して、自衛隊機等の模型をミサイルの標的にしています。※5

 これらの事象は、私たちに平和を守る努力の重要性を改めて再認識させる事となりました。今一度、安全保障視点で、大阪の状況を確認しなければなりません。

 

 

3.今、大阪の未来の為に、守る取組みが必要では?

 今の大阪行政(大阪府・大阪市)は、中国の影響力が高まることを止めているどころか、進めているのが現状ではないでしょうか。

 政治と経済は別々と言う方もおられますが、中国は「超限戦」という思想のもと軍民融合から経済までも駆使して自分たちの目的を達成しようとする戦略※6も進めています。

 

 今一度、大阪の未来の為に、守ることを考えるべきではないでしょうか。

 


Ⅲ なぜ? 武漢新港とのパートナーシップ港連携について

1.大阪府・市が管理している港湾が武漢と連結!?

 大阪港湾局は、令和3年12月16日に、中国の武漢新港管理委員会とパートナーシップ港連携に関する覚書(MOU)を締結しました。

 この覚書については、令和3年11月に武漢新港管理委員会から大阪港湾局へ協力関係の構築について打診があり、当局はそれを受けて締結へと動きました。

 その目的については、両港湾における人流、物流、航路及びその他の側面において相互協力を進め、相互利益の実現に努めることとする、というものです。

大阪市資料より)

 

 

2.なぜ、このコロナ禍での時期に締結されたのか?

 そもそも締結時期は令和3年12月というコロナ禍で様々な人的・物的制限があるなかで、大阪港湾局はなぜ中国(武漢新港・武漢の位置は右図参照)の申し入れを受けて約1カ月でのスピード決裁を行ったのでしょうか。

 これは先方側の希望した時期に合わせたとのこと※1ですが、中国の言いなりでしかないのでしょうか。

 

 

3.不可解な責任の所在

 このパートナーシップ港連携については、コロナ禍での締結は当然、そして相手が中国であり外交に関わるもので、港湾局の人事権※2を持つ大阪府知事と大阪市長が関与していないことは、本当でしょうか。

 

 局長権限とのことですが、スピード決裁といい、この時期にそれは適切でしょうか。

 

 そして締結した当の大阪港湾局長は既に退職しています。不可解な責任の所在まるで打算されているかのようです。

 

 

4.中国の一帯一路に飲み込まれる?

 このパートナーシップ港連携は中国の希望通り実現したわけですが、覚書締結式での全体のプロジェクト紹介名は、「中国湖北日本関西の川海連絡輸送一帯一路連通提携プロジェクト」(大阪府資料より)です。

 

 まさに中国の一帯一路政策に大阪自ら飲み込まれようとしているのです。

 

 最初はメリットがあるからと欧米向けの流通等を武漢経由※3,4等へシフトしていく企業も出てくるでしょう。経済上の様々な中国依存も高まるでしょう。

 やがてその割合が高くなり、物流等を押さえられた時、大阪経済中国に生殺与奪権を握られることになります。

 

 そして中国の意に添わなければ様々な手段を行使され、経済活動人質にされる可能性が高いと言えます。

 

 例を挙げると、韓国が防衛システム「THAAD」を導入した際に、中国は導入に反対して、禁韓令を出し、観光業を含む韓国経済に打撃を与えています。※5

 

 中国経済をしっかりと武器として活用しています。


Ⅳ 中国の実態について(参考)

1.中国による我が国の主権侵害等の実状

 今、ほぼ毎日のように尖閣諸島への中国公船の接続水域内入域及び領海侵入が繰り返されています。(下記表(中国公船確認隻数等)参照 出典:海上保安庁HP

 

 そのうえ、令和2年は尖閣諸島の領海内において、操業等を行う日本漁船に、中国海警局に所属する船舶が接近しようとする事案が多数発生しています。※1

 

 これらについて海上保安庁HPには、「中国公船が我が国の主権を侵害する明確な意図をもって航行し、実力によって現状変更を試みるという、尖閣諸島をめぐり従来には見られなかった中国の新たな姿勢が明らかになった。」と記載されています。

 

 左表は、令和2年版防衛白書から抜粋した航空自衛隊の緊急発進(スクランブル)回数です。

 

 令和元年度(2019年)は947回、その内、中国機が最多の675回です。中国機への回数は、平成21年の38機から令和元年の675機とわずか10年で約17倍となっています。

 合わせて、防衛白書には「中国の航空戦力はわが国周辺空域における活動を拡大・活発化させており、行動を一方的にエスカレートさせる事案もみられるなど、強く懸念される状況となっている。」と記載されています。

 

 中国は、空・海のいずれからも我が国へ、圧力をかけ続けているのが実態です。

 

 また、中国の国防予算は先ほど述べましたが、令和3年版防衛白書によると、日本を遥かに上回る軍事費・2021年で約20兆3千億円軍備増強しています。右表の通りです。

 

 そして令和2年版防衛白書には、「中国の軍事動向などは、国防政策や軍事に関する不透明性とあいまって、わが国を含む地域と国際社会の安全保障上の強い懸念となっており、今後も強い関心を持って注視していく必要がある。」と記載されています。

 

 

2.チベット・ウイグル問題

 中国政府によるチベット・ウイグル族への弾圧による人権侵害は西側諸国から強く非難されています。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、ウイグル族などイスラム教徒の少数民族が多く暮らす中国北西部の新疆地区で、中国政府が人道に対する罪を犯しているとする報告書を公表しました。※2

 そして中国新疆ウイグル自治区で少数民族のウイグル族らが「再教育施設」などに多数収容されている問題もつい最近、スクープされました。※3

 さらには中国製パネル強制労働の疑いが生じています。

 

 2021年4月に米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が取り上げ、イスラム教徒の少数民族であるウイグル族を中国当局が強制収容し、収容施設で職業訓練と称して無償や低賃金の労働を強いているというものです。世界中で急速に導入量が拡大した太陽光発電は、安価な中国製パネルに支えられ、世界のパネル生産に占める中国のシェアは発電容量(kW)ベースで19年に約7割だったということです。※4

 

 中国の力による過酷な少数民族支配・弾圧・虐殺※5は他人事ではありません。そして太陽光発電の中国製パネルの負の部分も注視すべきでしょう。

 

 

3.中国の一帯一路政策とは

 「一帯一路」構想は、習近平 中国国家主席が提唱し、中国主導で進められるアジア、ヨーロッパ、アフリカ大陸にまたがる経済圏構想で、中国の対外開放戦略の一環です。※6

 

 中国がこの「構想」に込めている意図は、研究論文に拠れば、対外的には、中国主導の経済圏を構築することです。そのための手段は、①域内インフラ連結性向上(右図参照)、②国際金融機関を通じた資金調達、であり、こうした手段を通じて人民元圏を形成していくこと。

 他方、国内的には、折から迫られている経済構造転換を上から主導する形で実現することです。そのための手段は、①「構想」に依拠した海外市場開拓、②中国企業の海外展開支援である。※7というものです。

 

 この一帯一路は中国の途上国での影響力を拡大させ、一部では、融資を受けた国が借金漬けに陥る「債務の罠(わな)」となり、スリランカでは計画がずさんだった最大級の港湾整備案件が破綻し、中国は債権の代償として港湾利用権を取得しています。※8 

 このことについて、経済基盤の弱い国巨額の借金を背負わせ、返済できなければ覇権を握る」という狡猾な戦略に対する国際批判は日に日に高まっている、※9という指摘がされています。

 

 一帯一路は、中国の勢力拡大の政策で、罠もあるというのが事実です。

 

 

4.中国の「超限戦」・軍民融合とは

 軍民融合の思想

 中国人民解放軍の軍事戦略である「超限戦」について、超限戦は、文字通りに「限界を超えた戦争」で、あらゆる制約や境界(作戦空間、軍事と非軍事、正規と非正規、国際法、倫理など)を超越し、あらゆる手段を駆使する「制約のない戦争(Unrestricted Warfare)」というものです。

 正規軍同士の戦いだけでなく、非軍事組織を使った非正規戦、外交戦、国家テロ戦、金融戦、サイバー戦、三戦(広報戦、心理戦、法律戦)などを駆使し、目的を達成しようとする戦略で、経済も同様です※10

 

 また、中国が行う「政経融合」は超限戦の一環として、自国の目的を達成するために、2010年の尖閣ショックの際の対日レアアースの事実上の禁輸、韓国に対するTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)をめぐるロッテへの報復と見せしめ、コロナ危機においてはオーストラリアの国際調査委員会設置提案に対する14の分野での経済制裁を行っています。※11

 


Ⅴ 危惧される大阪行政(大阪府・大阪市)の動向

1.大阪が一帯一路の拠点にされかねない。大阪行政は中国寄り!?

 なぜ、大阪において咲洲メガソーラーへの中国国営企業上海電力参入ブログ参照武漢新港とのパートナーシップ港連携などが進んだのでしょうか??(左写真大阪府庁:大阪府HPより出典)

 

 大阪府、そして大阪市において、それらを事前に止めることはできなかったのでしょうか??

 大阪市の唯一の海外事務所は、大阪府と統合した大阪政府上海事務所です。(左写真)

 インバウンド需要もその多くは、韓国、そして中国観光客がターゲットでした。2019年においては大阪府の訪日外国人の約46%が中国人です。※1

 咲洲メガソーラーの上海電力参入も大阪市は許容し、パートナーシップ港連携も含め、2008年からの橋下徹府政以来、大阪行政は、中国重視の政策を行っており、事前に止めることは無い状況です。

 

 パートナーシップ港連携についても、大阪港湾局長の中国の意に沿ったスピード決裁だけでなく、2022年5月30日の議会で大阪府知事は「国防の観点から、問題があるなら当然やめるべきだと思うが、そうとも思わない」と述べ、協力関係を維持する考えを示しています。※2

 

 Ⅳー3「中国の一帯一路政策とは」で記載している内容の通りに、大阪は上海電力という中国企業の日本進出の最初の場所となり、パートナーシップ港連携で、中国経済圏の域内インフラの連結性向上に寄与しようとして、一帯一路に繋がっている、そういう見方もできるのではないでしょうか?

 

 今、大阪行政一帯一路の拠点に自ら進んでされようとしていると、疑問視されるのではないでしょうか?

 

 なお、大阪府議会の動きとしては、2022年5月25日、自民党大阪府議団が、中国政府が新疆ウイグル自治区で大規模な人権弾圧を行っているとして、府議会が例年実施してきた中国・上海市と江蘇省への議員団派遣と訪問団受け入れを、取りやめるよう森和臣議長に申し入れました。※3

 しかし、6月6日の原田りょう府議会議員Twitterによると「中国に大阪府議団を公費で派遣し続けている件。自民党として中止を求めましたが、維新・公明による反対で来年度も続けることに。~略~。反対されたことは非常に残念です。」となりました。

 

 

 行政機関は、首長の指示議会の議決等で動きます大阪府・市も同様です。

 

 

2.軽視できない中国の脅威の現実

 「こういう問題は一時タナ上げしてしても構わないと思う。(略)次の世代はわれわれよりもっと知恵があろう。」

 

 これは尖閣諸島に関して、1978年の日中平和友好条約の交渉時の記者会見での中国の鄧小平副総理の発言です。※4

 それから約44年後の今、毎日のように中国公船は尖閣諸島水域に侵入し、圧力をかけ、同様に巨大な軍事力を背景に空からも圧力をかけています。

 

 一例を挙げましたが、中国は国家戦略をたて、短期だけでなく数十年先見据えて行動しています。それも軍民融合により、安全保障経済セットとなっています。

 大阪は中国の内なる侵略を許すことになるのでしょうか?

 

 中国のチベット・ウイグル問題での人権侵害日本への主権侵害、軍事・金融・経済等あらゆる分野での覇権的政策、そして台湾有事すら現実に起こるのではなないかと懸念されている今、大阪のインフラ・経済活動の現在・将来を守るために、中国との連携は厳選して取り組むべきです。

 

 

 

3.守るべきものは守る!!

 中国との交流は必要ですが、厳選して進めるべきです。

 

 しかし、現状の大阪行政では、中国が提示する短期的な経済メリットに無警戒でのめり込んでいる状況と見て取れます。

 十数年、数十年後の大阪はどうなるのでしょう?

 

 大阪は経済やインフラなど様々なところで人民元経済圏に取り込まれ、他国が陥る「債務の罠」以上に中国の影響下に置かれてしまうのではないでしょうか。禁韓令のように、「政経融合」で様々に干渉されることに本当に国防に関係無いのでしょうか??

 

 大阪府・大阪市の行政は、大阪府民のために、どこまで深く考えているのでしょうか??  

 

 私は、安全保障分野で仕事をしていたこともあり、現役時代には中国の脅威をひしひしと感じていました。それがゆえに「経済と国防は別」というような大阪行政の動向強い危機感を感じています。今の大阪行政は、安全保障を軽視し未来を見据え舵取りを行い、市民・府民の生活を守る配慮が欠けていると指摘されるのではないでしょうか?

 

 当然ながら、市民・府民の方々からも多くの不安の声をお聞きしています。

 

 一方、神戸市では、神戸港と武漢港との連携協定を2022年末で更新せず失効することを決定したということです。※5

 

 結果として中国の為に動く大阪行政(大阪府・大阪市)の動向。

 

 これらを見てどう思われますか?

 

 危機感を感じませんか??

 

 お金には代えられないものがあるのです。守るべきものは守らなければなりません・

 


Ⅵ 自分たちの国は自分たちで守る。自民党の取組み

1.国家安全保障戦略

 自民党は、国家安全保障戦略について、中国情勢も含め、「より深刻化する国際情勢下におけるわが国及び国際社会の平和と安全を確保するための防衛力の抜本的強化の実現に向けて」という新たな国家安全保障戦略等の策定に向けた提言を令和4年4月にまとめ、政府に反映するよう求めています。※1

 

 

2.経済安全保障政策について

 令和4年5月に、経済安全保障推進法案が国会にて可決されました。法案は安全保障の確保に関する経済施策として、制度化されました。その中には、基幹インフラ(電気・ガス・水道等)安定的提供の確保に関する基本指針も策定されています。※2

  「基幹インフラ」については、発電所や空港に用いられる設備が、導入時やソフトウェア・アップデートに乗じて不正なソフトウェアを仕込まれ、有事の際に誤作動を起こされる事態などを想定し、その対策を講じるものです。※3

 

 

3.大阪を守るために私達、自民党も変わらなければならない。

 当然ながら、自民党への批判も承知しています。

 

 大阪を守るために私自身も改めて反省し、そして若手議員として、自民党をより良く変える努力も行ってまいります。

 

 まずは、咲洲メガソーラー、武漢新港とのパートナーシップ港連携の問題について有志等各市町村議会議員、府議会議員、国会議員と力を合わせ、追及、早期解消などの解決へと取り組んで参ります。

  補足ですが、西村日加留 大阪府議会議員はパートナーシップ港連携について問題提起し、雑誌でも取り上げられています。

 

今、そして将来において子ども達が安心できる

大阪の街を守る取り組みを進めます。

 

 

 


Ⅶ 関連リンク

〇大阪市議会議員 前田かずひこ ホームページ

〇大阪市議会議員 木下よしのぶ【ホームページ

 

 

〇大阪市議会議員 石川博紀 ホームページ

  Twitter等で情報発信しています。

 

〇大阪府議会議員 西村ひかる 

  Twitter等で情報発信しています。