摂津の教育

 

現状と課題<摂津市の全体学力の低さとその要因>

 令和元年度 摂津市学力定着度調査の学習到達度調査結果によると、小学1年生から小学6年生の平均正答率は、小学4年・5年生の算数を除き、全国参加者平均以下です。左図はその内容を示したものです。

 また平成31年度の全国学力・学習状況調査の結果においても本市の小学6年生・中学3年生の平均正答率は全国平均より全て低い状況です。なお、隣の吹田市では小学6年生、中学3年生ともに全国平均よりも高く、また茨木市では小学6年生の国語は全国平均より低いものの、算数や中学3年生は全国平均よりも高い状況です。

 摂津市の学力課題は、上記のように本市の小中学校の学力が全国平均より低く、周辺市に比べても低い状況であるということです。この事に関して、まずもって私は本市の小中学校の教職員の質が低いとは考えていません。それでは他市との学力の差はどこから生まれるのでしょうか。

 私は議員となってからの教育委員会、学校関係者や保護者との意見交換を踏まえ、本市では子供の教育に興味をもたない家庭が多いという現状があり、それが他市と比較して学力が低い最大の課題と捉えています。例えるなら、のび太君のママが家庭にいないという状況です。勉強しなくても親に叱られることもなく、また将来どうしたいのかを家庭で話すこともありません。そのような環境では、子供たちは当然ながら将来に向けて勉強する意欲が湧かず、スマホやゲームに走ってしまうのです。勉強しなければ当然学力は伸びません。それがこのような状況を招いていると考えています。

 さらに分析しました。

 上記表を読み取ると、全国に比して本市の児童・生徒は①学ぶことに意欲が少ない子ども達が多いこと、そして②日々の学習時間の短さが際立っています。読書時間も全国に比して短い状況です。これらは本来、家庭で行うことであるが、本市ではそれができない家庭が多いと裏付けられるものです。

 良い環境では良い子どもが育つと云われるように、子どもたちは大人以上に環境の虜であり、その環境を変える努力が大人に求められるのです。子ども達がより良く成長できる環境を公でもしっかりと提供していかないといけないのが本市の特徴といえます。

 

 私は必ずしも成績至上主義ではありません。点を取るだけの教育は様々な弊害があると認識しています。しかしながら、創造力、忍耐力、コミュニケーション力、問題解決力、物事を適切に判断するための一定の知識などを得て、社会で生きていくには最低限の学習・勉強、そしてそれを行う努力は必要です。

 本市ではその最低限も出来ていない子どもが多い中、学ぶ力(生きる力)を養うことを焦点に、学校教育・地域共育・家庭学習をしっかりと連携させて取り組んでいかなければなりません。

 

 

 そういったところを議会で訴えさせて頂いております。下記はその内容です。

2019年6月議会「児童・生徒の学ぶことへの動機付けとそのモチベーションを支える包括的教育施策について

(児童・生徒の学習意欲の低さ、将来の夢と学ぶことが一致していないことを指摘しています。)

 

2019年9月議会「子どものやる気スイッチ等の心へのアプローチを行う教育施策の重要性について

(学習意欲向上を取り組むよう要望しています。)

 

2019年12月議会「やる気スイッチ等教育施策の実践とリーダーシップについて

(学習意欲向上施策などしっかりと実践できるよう教育施策に盛り込むことを要望しています。)

 

2020年6月議会「アフターコロナでの学校教育の充実について

(コロナ対策と低学年からの学習意欲向上施策を要望しています。)


学力向上のために取り組むべきこと

 これまでの分析、そして議会での教育委員会とのやり取りなどを通じて、学力課題解決に向けた考え方及び施策についてまとめました。それが下記内容になります。この下記内容を実現できるよう今後、議会で訴えて参ります。

 

本市学力課題への体系的教育施策の取組みについて(概要)

(学ぶ力・生きる力を育む教育の実践に向けて)

1 考え方

(1) 施策の焦点は学ぶ力を養うこと。これが備われば、学力はあとからついて来る。  

・議論すべき焦点は点数ではなく、点数向上につながる学ぶ力である。

 

(2) 重要な指標は、学校以外の学習時間と自己肯定感のポイントである。  

・学校以外の学習時間を全国平均に持っていくことが適切。  

・学習意欲が湧く自己肯定感(承認欲求を満たす)を高めることが適切 

 

(3) 低学年からの重点的対応

・小学1年生から学習意欲と日々の学習習慣を養うことが大切である。

・早期に学力格差の芽を摘み、成績下位層の底上げにもつながる。

 

(4) 成績上位層にも効果がある。

・成績下位層の底上げにより、学級でのさらなる切磋琢磨が可能となる。

・自己肯定感の向上は全ての子ども達の学習意欲を高めることができる。

 

2 具体的施策 

(1) 保護者(地域)との情報共有と協力を得る取組み

・学習意欲向上と家庭学習の時間確保の重要性を保護者に知ってもらい協力を得る

 

(2) 小学1年生への適切な対応

・教職員等の増員等の重点配置

・児童一人一人に学習意欲(自己肯定感)を持たせ、学習習慣を養うよう丁寧に対応

(なお丁寧な対応を履き違えて、児童の赤ちゃん返りとならぬ事が大切)

・幼児教育・修学前教育との連携(小学1年生から既に差が出来ていることの対応)

 

(3) キャリアパスポートにおける適切な目標管理による学習意欲向上への取組み

・学びたいと思う動機付け(やる気スイッチ)を行う。

・1年生は夢を大きく、段階的に現実に合わせていけばよく、その経過が力となる。

・進路指導ではなく、生き方教育として活用(出口戦略ではなく、入口という認識)

 

(4)自己肯定感を養う取組み

・学校での自己肯定感の養う取組みを推進し、学習意欲向上につなげる。

 

(5) 読書習慣を付けさせることへの取組み

・根拠に基づく読書時間及び学校以外の勉強時間の最適な時間の目標設定化

(例:小学生は読書1時間+勉強1時間中学生は読書1時間未満+勉強2時間以上

・読書は脳の成長に大きく貢献するため、その重要性の認知を図る。

 

(6) 授業以外での学習環境の充実・日々の学習環境の提供

・放課後宿題広場、公民館での空室活用、学童保育、図書館、児童センター、民間(JOCAさん)等との連携

(家で1人黙々と勉強できる子は少ない状況を踏まえ、子ども達の居場所づくり行う。)

・わくわく広場などの各種施策を統合・退職教師・高齢者との連携(子ども見る指導員等を確保する為、優先施策に集中)

 

(7) 学校力の強化

学校長のマネジメント力の強化と教育委員会によるサポート(過度な負担を軽減)

・教員への適切な研修と自己肯定感向上の取り組み認識の共有など

 

(8)その他

義務教育学校(小学校と中学校を統合した9年生の学校)の設立

・教育施設の向上の為の体育館のエアコン設置など

 

以上、その他ご意見ございましたらご連絡下さい。


下記ファイルは2020年7月27日時点でのこれまでの考え方をまとめたものです。ご参考下さい。

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2020.7.27本市学力課題への体系的教育施策の取組みについて.pdf
PDFファイル 800.4 KB

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